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チャプター2の思惑と生活MMORPGの挫折

韓国では2月より正式サーバーで「チャプター2イリアの開拓者」のアップデートが行われました。
日本では4月27日にアップデートが、そして今日3日に公式サイトに詳細が掲載される予定となっています。

チャプターはこれまでのジェネレーションの上位単位のアップデート概念とのことですが、これは完全な後付だと思われます。
エリンウォーカーオフライン版(日本では刊行予定なし)やプレスへのインタビューから考えると、本来の予定ならば、この後も単純にジェネレーション(メインストーリー)単位でのアップデートになったとおもわれます。
実際、韓国でのチャプター2のロゴには THE 4th GENERATION と書かれています。
これがチャプターを持ち出してきたのは、devCATの狙いとマビノギというゲームの方針転換があげられるのではないでしょうか。


新大陸イリアの図


■新しいゲームコンセプトの提示

チャプター2のコンセプトとしてdevCATは冒険と開拓をあげています。
新しいマップの新大陸イリアでは、遺跡の発掘などの探検にいそしむことになります。


遺跡の調査

マビノギが韓国でオープンβ開始から2年以上が過ぎました。
企画が正式にスタートしたのが2001年ですから、構想から5年の歳月が流れていることになります。
新しいタイトルが次々と出てくるオンラインゲームでは、マビノギはもうずいぶんと年数が経ったタイトルです。

一部の人気タイトルを除けば、一般的なMMORPGは、オープンβを頂点に少しずつプレイヤー数を減らし、その寿命は2年から5年程度といわれています。
新規タイトルもさることながら、PCやネットの発展により、ゲームシステムそのものが古くなってしまうことが原因なのでしょう。
マビノギも、何度かてこ入れがあり、MMORPGとしては長期にわたり人気を博しているといえますが、それでもそろそろ今年サービスが始まる新規タイトルに比べると、やや古さは否めません。
そもそもプレイヤーにゲームに対しての飽きがくるというという問題もあります。

通常でしたら、大規模な新マップや職業、スキル、あるいはアイテムなどで目先を変えるところですが、devCATが(おそらくは新ディレクターが)選択したのは、マビノギのコンセプトにこれまでとはまったく別のものを付け加えることでした。

かなりの荒技ですが、エリン(本来ならウルラ大陸ですが、対比ではよくエリンと書かれるので)で生活を楽しむのに加えて、新大陸イリアでは冒険と開拓をという、まったく違うコンセプトを加えることで、旧来のゲームに新しいゲームを追加してしまったようなものです。


■初期コンセプトの挫折

その一方で、マビノギが当初のコンセプトとしていた生活MMOPRGが、韓国において挫折したという点も、チャプター2で大胆な変身をはかった理由のひとつと推測されます。
devCAT自体は失敗という捉え方はしていないと思われますが、マビノギの市場での成果において、NEXONでは期待はずれだったという見方をしています。
メイプルストーリーをはじめ、小中学生を中心に絶大な人気を誇るNEXONですが、高年齢層にはあまり支持されるタイトルがありません。
マビノギのサービス前には、NEXONのエグゼクティブ(いわゆる役員クラス)からは、同社の主要ターゲットよりも、もうひとつからふたつ上の年齢層を開拓するゲームになると期待されていました。
しかし、このようなNEXONの思惑のようにはマビノギは市場に受け入れられませんでした。
同社の大作ZerAの開発チームの人間も、以前GAMEMECCAの記事で「マニアックすぎたマビノギを反面教師に」などという言葉を残しています。
業績としては決して失敗したわけではないのですが、当初の期待とは違った結果だったことで、失望も小さくなかったのでしょう。


ただゲーム自体にもかなり問題があったことも無視できない事実です。
生活MMORPGとうたっていたものの、やはり戦闘中心に手が加えられたゲームであり、戦闘系に比べると、売りであるはずの生活系のコンテンツは一歩劣る状態でした。
生産できるアイテムも少なく、スキルのトレーニングも厳しい反面、見返りの少ないゲームバランスは、生活MMOと名乗るにはやや疑問も残る内容となってしまいました。


生産スキルはお飾りか?

残念ながらチャプター2では生活コンテンツの充実は重要度が薄くなりそうです。戦闘や魔法では、上位スキルなどの話が出ていますが、生活関連はあまり話題がありません。
もしKAMEXに発表されたときのようなゲームでマビノギが進んでいたら、どうだったのでしょうか。
特に日本での評価も少し変化していたのではないだろうかと空想もします。
しかし開発が韓国であり、韓国国内市場を最重要視しなければならない以上、生活MMORPの転換は不可避であったかもしれません。

チャプター2発表以降、韓国ではまたマビノギの売り上げと同時接続車が大幅に増加しているという情報もあります。
日本ではどういう評価が降りるのか、特に同じようなコンセプトを持ったゲームである大航海時代オンラインと比べてどうなのか、興味深いところです。

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